冬の積雪は、住宅所有者にとって大きな悩みの種。
特に屋根からの落雪は、家屋や周囲に危険を及ぼす可能性があります。
そこで今回は、雪止め効果に優れた屋根材「ディプロマットスター」について解説します。
そのメカニズムからメリット・デメリット、他の屋根材との比較まで、屋根材選びの参考になる情報をまとめてご紹介します。
ディプロマットスターの雪止め効果のメカニズム
自然石粒による摩擦抵抗
ディプロマットスターの表面は、特殊なセラミックコーティングを施した自然石粒で覆われています。
この石粒が、積もった雪との間に摩擦抵抗を生み出し、雪の滑落を抑制するのです。
一般的な金属屋根と比べて、その差は歴然。
雪がゆっくりと溶けるのを待つことができ、落雪による被害リスクを軽減できます。
雪止め金具の必要性
ディプロマットスターは、その石粒による高い摩擦抵抗により、多くの場合、雪止め金具の設置が不要です。
これは、金具の設置費用やメンテナンスの手間を省けるだけでなく、屋根の外観を損なわずに済むというメリットにも繋がります。
ただし、豪雪地帯や傾斜の急な屋根の場合には、念のため雪止め金具の設置を検討することをお勧めします。
専門業者に相談し、最適な対策を取りましょう。
ディプロマットスターを選ぶメリット・デメリット
メリット:優れた耐久性と耐候性
ディプロマットスターは、ガルバリウム鋼板と同じ組成のジンカリウム鋼板を基材としています。
このジンカリウム鋼板は、耐食性・耐候性に優れており、長期間にわたって屋根材としての機能を維持できます。
さらに、表面のセラミックコーティングが紫外線や風雨から屋根材を守り、美観を保ちます。
メーカー保証も30年と長期に渡り、安心の選択と言えるでしょう。
メリット:遮熱性・遮音性による快適な住環境
ディプロマットスターの自然石粒は、太陽光を反射し、屋根の表面温度の上昇を抑える効果があります。
これにより、夏場の室内温度の上昇を抑制し、快適な住環境を実現します。
また、雨音の軽減効果も高く、静かな室内空間を保ちます。
メリット:軽量で耐震性向上に貢献
ディプロマットスターは、他の屋根材と比較して軽量です。
これは、建物の全体重量を軽減し、耐震性を向上させることに繋がります。
地震の多い日本では、特に重要なポイントと言えるでしょう。
デメリット:初期費用はやや高め?
ディプロマットスターは、高機能な屋根材であるため、初期費用は他の屋根材と比べてやや高額になる傾向があります。
しかし、長期的な視点で見ると、メンテナンス費用を抑えられるため、結果的に経済的な選択となる可能性があります。
デメリット:カラーバリエーションが少ない?
ディプロマットスターのカラーバリエーションは、現状4色(テラコッタ、カフェ、エバーグリーン、オニキス)です。
他の屋根材と比べると、選択肢が少ないと感じる方もいるかもしれません。
しかし、どの色も落ち着いた色合いで、様々な住宅デザインに調和します。
他の屋根材との比較
金属屋根
一般的な金属屋根は、軽量で施工しやすいというメリットがありますが、断熱性・遮音性が低いというデメリットがあります。
また、雪止め金具の設置が必須となる場合が多いです。
ディプロマットスターは、これらのデメリットを克服した金属屋根材と言えるでしょう。
スレート屋根
スレート屋根は、比較的安価でカラーバリエーションが豊富です。
しかし、耐久性が低く、定期的なメンテナンスが必要となります。
また、苔や藻が発生しやすいという問題もあります。
ディプロマットスターは、耐久性が高く、メンテナンスの手間が少ないため、長期的に見るとコストパフォーマンスに優れていると言えます。
瓦屋根
瓦屋根は、耐久性が高く、重厚感があるというメリットがあります。
しかし、重量があるため、建物の耐震性を低下させる可能性があります。
また、施工費用が高額になる傾向があります。
ディプロマットスターは、瓦屋根に匹敵する耐久性を持ちながら、軽量であるため、耐震性にも配慮した選択が可能です。
まとめ
ディプロマットスターは、雪止め効果に優れた高機能な屋根材です。
優れた耐久性、遮熱性、遮音性、軽量性など、多くのメリットがあります。
初期費用は他の屋根材より高いかもしれませんが、長期的な視点で考えると、経済的で安心できる選択と言えるでしょう。
屋根の葺き替えや新築を検討している方は、ぜひディプロマットスターを候補に入れてみてはいかがでしょうか。