家の屋根は、家族を守り、快適な暮らしを支える重要な部分です。
特にスレート屋根は、軽量でデザイン性も高く、多くの住宅で採用されています。
しかし、経年劣化や自然災害の影響を受けやすく、適切な補修が必要です。
今回は、スレート屋根の補修について、劣化症状の種類や適切な工事方法、費用相場などをまとめてご紹介します。
スレート屋根の補修が必要な劣化症状
軽微なひび割れ・欠け
軽微なひび割れや欠けは、スレート屋根の劣化の初期段階によく見られる症状です。
紫外線や風雨の影響で塗膜が劣化し、スレート材が水分を吸収・乾燥を繰り返すことで発生します。
放置するとひび割れが拡大し、雨漏りの原因となる可能性があります。
大きなひび割れ・剥がれ・欠損
大きなひび割れ、剥がれ、欠損は、強風や飛来物、または経年劣化の進行によって引き起こされます。
屋根材の機能が著しく低下し、雨漏りのリスクが高まります。
早急な補修が必要です。
棟板金のめくれ
棟板金は、屋根の頂上部分に取り付けられる金属板です。
強風や経年劣化により、釘が緩んだり、板金自体が変形したりしてめくれます。
めくれた部分から雨水が浸入し、雨漏りを引き起こす可能性があります。
屋根塗装の劣化やカビ・コケの発生
屋根塗装は、スレート材を紫外線や風雨から保護する役割を果たします。
塗装が劣化すると、スレート材が直接ダメージを受けやすくなり、ひび割れや欠けにつながります。
また、カビやコケの発生は美観を損なうだけでなく、屋根材の劣化を促進させる可能性があります。
ノンアスベストスレートの劣化
ノンアスベストスレートは、アスベストを含まないスレート屋根材ですが、材質がもろいため、ひび割れや欠けが発生しやすい傾向があります。
特に、1990年代後半から2000年代初頭に製造されたノンアスベストスレートは、早期に劣化が進行する可能性があるため、注意が必要です。
スレート屋根の補修方法と費用相場
部分補修(シーリング材など)
軽微なひび割れや欠けには、シーリング材などを用いた部分補修が有効です。
費用相場は2~6万円程度です。
部分的なスレートの差し替え
スレート材が部分的に破損している場合は、その部分だけを新しいスレート材に交換します。
費用相場は4~20万円程度ですが、交換範囲や足場の設置の有無によって変動します。
屋根カバー工法
既存のスレート屋根の上に、新しい屋根材を被せる工法です。
屋根の葺き替えよりも費用を抑えることができ、工期も短縮できます。
費用相場は80~130万円程度です。
屋根葺き替え工事
既存のスレート屋根を撤去し、新しい屋根材に葺き替える工法です。
下地材も新しくするため、屋根全体の耐久性を向上させることができます。
費用相場は100~200万円程度です。
棟板金の補修・交換
棟板金のめくれや腐食が軽度であれば、釘の打ち直しやシーリング処理で補修できます。
劣化が著しい場合は、棟板金を交換します。
費用相場は数万円から数十万円程度です。
屋根塗装
屋根塗装は、スレート材の劣化を防ぎ、屋根の寿命を延ばす効果があります。
費用相場は40~80万円程度です。
使用する塗料の種類や屋根の面積によって費用が変動します。
アスベスト含有スレート屋根の注意点
2006年以前に製造されたスレート屋根には、アスベストが含まれている可能性があります。
アスベスト含有スレート屋根の解体・補修工事は、専門の業者に依頼する必要があります。
アスベストの飛散を防ぐための適切な処置が必要となるため、工事費用は高額になる傾向があります。
まとめ
スレート屋根の補修は、劣化の程度や予算に合わせて適切な方法を選択することが重要です。
軽微な劣化であれば部分補修で対応できますが、劣化が進行している場合は、屋根カバー工法や葺き替え工事も検討する必要があります。
今回は、スレート屋根の補修を検討する際の一助となれば幸いです。
専門業者に相談することで、より適切な補修方法を提案してもらえます。
屋根補修は当社までお気軽に相談ください。
早めの点検と適切なメンテナンスで、大切な住まいを守りましょう。